こんにちは、松下です。
ここではLXデザイン(学習体験デザイン、ラーニングエクスペリエンスデザイン)に対する理解を深めるために、様々な方のお話や文献などから得た知識をもとに考えたことを記します。
※LXデザインって何?という方は「こちらの記事」を参照ください。
この記事は、こんなことを考えている方向けです。
- 学習や体験デザインについて、もっと知りたい
- LXデザイン(学習体験デザイン)の理解を深めたい
※以下より本文ですが、ここからは常体(だ、である調)で書きます。
※本サイトの記事は「読み物としての記事」ではなく「筆者の個人的なメモ」を公開している、とご理解ください。
※この記事(というより、ほぼメモ)は随時更新しています。
学習を考える
学習の定義
・学習とは、知識を得たことにより自身の行動を変えること
・知識を得ることは、記憶すること。記憶には短期記憶と長期記憶があり、短期記憶は選択的に長期記憶に変換される
・短期記憶とは、瞬間的な記憶のこと
例:教えられた携帯番号をその場で暗唱する
・長期記憶には、顕在記憶(意識的、宣言的)と潜在記憶(無意識的、手続き的)がある。(一般的に「記憶する、覚える」と呼ばれる言葉で使われる性質)
顕在記憶の例:鎌倉幕府の成立を(いい国つくろう鎌倉幕府だから)1192年!と覚える
潜在記憶の例:泳ぎ方を覚える、歩き方を覚える
・経験学習とは、具体的な経験から得た知識によって自身の行動を変えること。
コルブ氏は経験学習を①具体的な体験②要因分析③一般化④対策(具体的な行動変化)の4つの要素からなるサイクルと定義
学習の方法①前提、スタンスを見直す
・自分は何も知らない、と捉える。(知っていると捉えた瞬間、習慣や思い込みによって過去と同じ反応(行動)を起こすので、学べない)
・記憶は主観。実際の経験とは全く異なるものであり、同じ経験でも人によって学びが異なるのは記憶が異なるから
・ヒトは学ぶようにつくられた生き物。いつからでも学べる、と考える
学習の方法②学習者の癖を知る
・経験学習サイクルのうち、学習者が得意な要素(強み)、不得意な要素(弱み)を知り、学習スタイルを理解する
学習スタイルの例:コルブ氏「9つの学習スタイル」
・弱みを補うための方法=自ら克服する or チームを組んで補い合う
学習の方法③何を学ぶかを決める
・ヒトの能力を定義し、その中で何を学ぶかを明確にする
定義の例:リンクアンドモチベーション「人材要件フレーム」
マインドフルネスと学習
・習慣(体験に対する無意識の反応)は成長を妨げる。最初に体験がなければ学べないが、習慣によって反応が固定化されると経験学習サイクルが回らない
・五感を研ぎ澄まし、今この瞬間に意識を集中させることで、目の前の出来事に対する解像度が高まる
体験デザインを考える
体験デザインの定義
・体験デザインにおける体験とは、ヒトに特定の感情や感覚が生じた瞬間。体験デザインとは、意図した感情や感覚をヒトにもたらすこと
・体験デザインの領域で最も科学されているのはユーザー体験デザイン(UXデザイン)の領域。UXデザインの定義はこちらのサイトに概念図がまとまっている。
体験デザインの方法
・体験デザインの方法は2つ。①課題を発見する→②課題を解決する
課題発見→課題解決のステップ例:デザインのダブルダイヤモンドモデル
・あくまでも、課題解決のための体験デザインであるべき。故に課題解決の前段階である課題発見のステップが何よりも大切。安宅氏の著書「イシューからはじめよ」でいうところの「イシュー」を見極めること
・イシューの見極め難易度は、組織体に所属する人(ビジネスパーソンなど)は低い。なぜなら組織に所属する以上、組織人格としてのゴールが明確だから。(売上を〇〇円増やす、など)
・一方で、無所属な人(子どもなど)に対するイシューの見極め難易度は高い。というよりも、その人自身で決める以外に、イシューを定める方法がない。(他人がイシューを設定することはできない。)イシューが定まっていない人に対しては、まずその人自身でゴール設定を促すことを第一に体験デザインをすることが必要。
学習体験デザイン、LXデザインを考える
学習と体験デザインを考えた上で感じたこと
・学習体験デザインとは、学習者が設定したゴールを達成するために、意図した感情や感覚を学習者にもたらすこと。そのための体験をつくること
・学習者は主観的なので、意図した感情や感覚をもたらすために、必ずしも客観的データは必要ない。客観的データは納得感を醸成する1つの要素
・学習者を理解するには、周りにいる「人」、過ごしている「場所」、「時間」の使い方などに対する解像度を高める必要がある。この解像度を高めるために、LXデザインの第一人者であるNeils氏はLXCanvasをつくった
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